語学力は必要か?
よく就職や転職を考えている人たちに語学力が必要かよく聞かれます。結論から言えば、語学力はあった方がよいと思います。グローバル化が進む中、英語ができるのは当たり前というようなことを聞きますが、日本で英語ができる人(特にビジネス英語ができる人)は多いとは言えない状況です。日本の大企業には語学な堪能な人は多くいますが、海外での事業拡大をしている会社はまだまだ語学のできる人材は必要です。

★必要な語学は英語なのか?
まずは英語です。英語を話せる人は多い、英語よりも中国語だとか自分が担当する国の言葉が重要だという人もいるかもしれません。ビジネス英語が問題なく使えるのであれば、英語以外の言語を習得することはよいことだと思いますが、英語の習得ができていない人ははどこの国でビジネスをしようが、まずは英語を習得するべきだと思います。私は海外勤務をベルギーで始めました。ベルギーはフランス語、オランダ語(フラマン語といいます)の2か国語が中心に話される国で英語は母国語ではありません。私生活はフランス語が必要になりますが、会社の社内の共通語は英語でした。その後も英語が母国語ではな国で仕事をしましたが、ビジネスのコミュニケーションはほとんどのケースで英語でした。どちらかが言葉ができるという問題だけではなく、日本とフランスの企業がビジネスをする場合、英語でのコミュニケーションとすることはお互いに公平な立場でビジネスの話をしようという意味も含まれるのです。
★英語を習得するために留学する必要はあるのか?
留学しなくても英語の習得はできます。お恥ずかしい話ですが、私は初めて海外で働く前のTOIECの点数は400点くらいでした。私は全く英語ができない状況で海外勤務を始めたのです。日本企業をクライアントにするということで、コミュニケーション能力を重視して研修生として受け入れられたのだと思いますが、研修生としての6か月間(試用期間)にビジネスで使える英語ができるようにならなかったら日本に帰りなさいと言われたのを覚えています。その6か月間は勉強しました。私が人生で一番勉強した6か月だったかもしれません。
ビジネス英語の勉強方法:私は英語のできる日本人の先輩にアドバイスされたやり方ですが、ビジネス関係の英語の資料(担当する国が決まっていればその国の経済や法制度を説明している一般的な資料がいいと思います)をただひたすらに訳すのです。当初は1ページの翻訳に数時間かかり、中学から大学まで勉強した英語の授業はいったいなんだったのかと思ったものです。それでもひたすらに翻訳し続けました。しばらくたつとふとある事に気が付きました。同じような単語や言い回しの表現が多く出てくるのです。そういったよく出現する単語や言い回しを覚えることができたら、実践です。英語で話す機会にその単語や言い回しを使ってみるのです。これは体験してみないと分からないかもしれませんが、不思議と会話になっていくのです。ただひたすらに翻訳は日本でも十分にできますね。実践パートも英会話学校でもよいのですが、今はオンラインコミュニティーなどお金をかけずに英語を話す場はたくさん見つけられるはずです。留学したり海外で生活しないと英語が習得できないという考え方は間違いだということは私自身が証明できます。
★ビジネスで使える英語を習得するのは大変ではないか?
私のように英語の基本もできていない状態からビジネスで使える英語を習得するのは簡単だとは言えません。ただ、完璧である必要はありません。試験やTOEICでは細かい文法まで覚えないと良い点数は取れませんが、ビジネスの場合に大切なのは人間力、コミュニケーション能力です。全く英語ができないとビジネスはできませんが、基本ができていれば、その次にビジネスで大切なのはコミュニケーション能力です。これは万国共通ですね。英語はビジネスをするためのツールであり完璧は求められません(但し、正しい文法で美しい英文レターを書けることも大切なことなのでブロークンイングリッシュでよいということではありません)。
英語でのコミュニケーションができれば、米国や英国などの英語圏の国の人々ではなく世界中の人とコミュニケーションができるようになります。人生の楽しみが大きく広がります。少しづつでもはじめてみてはいかがでしょうか。
Have a good life!