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  • 執筆者の写真MARCO

日本人としての誇り(1)

普通の家庭に生まれた私は特に海外と縁があるわけではなく、日本で普通に大学に進学し、普通に就職して普通の家庭を築いていくものだと思っていました。しかし、ひょんなことから海外で就職することになり、海外で働き、海外で生活していくことになります。これまでの人生の半分近くが海外中心の生活になったわけですが、外国かぶれしているという言葉があるように、最初は海外生活が長くなると徐々に日本人離れしていくのではないか、日本のことを忘れてしまうのではないかと自分が変わってしまうことに不安を感じていました。実際には私の考えはどうだったでしょうか。答えは逆です。私の場合、海外に出てみて日本にいる時よりも日本人であることを強く感じるようになり、日本人であることに誇りを持つようになりました。私の仕事が日本企業の海外ビジネスを支援することだったこともあるかもしれませんが、どのような時に私が日本人であることに誇りを持つことができたのか、いくつかの事例をご紹介します。


★日本製品の信頼性

 私は欧州を中心に働いていることもあり、休暇や出張で他の地域に行く場合は、現地で日本企業がどのように活躍しているか、日本がどのように思われているのかをいろいろな人に聞くことにしています。東南アジアの新興国として有名なタイとインドネシアでの話。タイとインドネシアでは年にだいたい100万台の新車が売れます。どちらの国もこのうちの日本車のシェアはなんと約90%です。10人中9人は車を買う時に欧米や韓国の車ではなく日本メーカーの車を選ぶのです。現地の人は口をそろえて日本製の車は故障しない、いつまでも車の価値が落ちない、日本の車を買うのが自分の夢だということを言います。インドネシアに関しては通勤などにオートバイ(スクーター)を使う人が多く年に約600万台のスクーターが売れます。このうちホンダやヤマハのシェアが90%近くあるのです。これは驚くべきことでいかに日本の製品が信頼されているかが分かります。私がそのメーカーに働いているわけではないのですが、現地の人から褒められると自分のことのように嬉しくなります。

★日本の技術力

 日本政府が新興国の支援をしていることもあり、さきほどのタイやインドネシアの国の発展にも日本は大活躍しています。タイの首都であるバンコクやインドネシアの首都であるジャカルタには地下鉄(MRTと呼ばれています)が走っています。日中の渋滞がひどいこともあり、私もバンコクやジャカルタを訪問した時には必ず利用するのですが、バンコクの地下鉄は日本の援助により開通したと記念のプレートが飾られています。




私たちはあまり前のように日々利用している日本の地下鉄ですが、騒音の少ない車両の技術、事故の起こらない管理システムはすごいのです。日本の新幹線の技術も同様ですね。鉄道や地下鉄のみならず、日本企業は空港建設や橋を作ったりする新興国のインフラ整備にも貢献しています。現地の人はそういった日本の貢献を知っているし、多くの人が感謝しています。私はバンコクの地下鉄の記念プレートの前で日本がタイの人々の生活が豊かになるために微力ながら貢献していることを誇りに思いました。私がこのように感じるのですから、こういったプロジェクトに直接かかわっている日本人は地下鉄が開通した時に言葉に表すことのできない喜びを感じたのではないでしょうか。そういった仕事に関われることができるのは幸せなことですね。

 タイとインドネシアの例を挙げましたが、世界中に日本が活躍した話がたくさんあります。世界中で日本が活躍していることを実感するときに私は日本人でよかったとあらためて感じるのです。ただ、今の日本の素晴らしい製品や技術の多くは私たちの先輩方により作られたものです。私たち日本人がこれからも世界の人々に貢献し続けるためには、私たち自身も成長していかなければならないと思います。がんばろう日本!


Have a good life !

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