変わるものと変わらないもの
写真はモスクワ市内で私が1番好きな景色、橋の上から見るクレムリンです。
ロシアの人は何十年もこのクレムリンの変わらない景色を見てきていますが、周辺の景色は大きく変わってきています。
日本の友人や知人にどうしてロシアにいるのかとよく聞かれます。私はロシアという国、ロシアという国民が日々成長し、変わっていく姿を間近で感じられるからだと答えます。
ロシアは30年くらい前までソビエト連邦という国でビートルズを聴くことすら自由に出来ない国でした。日本はこの30年でIT化など変わった部分はありますが、国の根本的な姿は変わっていません。私自身も何も考えず当たり前のように学校に行き、就職しました。そんな日本人の私にはロシアという国はとても刺激的な国でした。他の国ともう少しうまく付き合っても良いのではないかと思ったり、国のリーダーシップの違いを感じたりもします。クレムリンの前の工事が進んでいますが、マンダリンオリエンタルが運営する超高級アパートができるという話。東京より物価が高いと言われるモスクワのど真ん中にできるアパートに住むロシア人はどんな人なんだというミステリアスな部分もロシアの理解不能な魅力なのかもしれません。
ロシアの教科書に必ず登場するチュッチェフという人の詩があります。
ロシアは頭だけでは理解できない
ただの尺度では計れない
ロシアだけの特別な奥深さがあるから
ただできることはロシアは信じることだ
中国の成長が言われますが、もともと技術や文化といった地力のあるロシアの成長は一味違います。ロシア人の国民性も日本人と似ている部分もあります。日本はロシアともっとうまくやっていけるはずだと信じています。日本企業や日本人には欧米やアジア諸国のみならずロシアにも目を向けて欲しいと思います。
日本とロシアの架け橋になるため、私はもう少しロシアを信じてみようと思っています。
