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  • 執筆者の写真MARCO

ロシア人との会話


隔週のゲレンジークでの避寒地での生活、いったんモスクワに1週間戻ります。


2021年3月時点で海外に行くのはまだ難しいものの、国内の移動は通常に戻りつつあります。モスクワ行きの国内線はGo to Travelでもないのに満席で、アエロフロートを贔屓にしている私は幸運にもビジネスクラスにアップグレードされます。


ビジネスクラスのためか、隣りの席に来たのは高そうな毛皮のコートを着て、エルメスのバーキンを持ったいかにもお金持ちそうな30代前半とおぼしきロシア人女性。香水がきつく少し苦手なタイプですが、マッチョなロシア人男性でなくてよかったと自分に言い聞かせることにしました。


離陸後に私はワインを注文、私は地元クラスノダール地方、ちょうどゲレンジークで自分用に買ったLefkadyaの赤ワインを頼んでモスクワまでの2時間のフライトを楽しむことにします。


しばらくするて、隣りのせくらからの強い視線を感じます。私が魅力的な男性だからということではありません。隣りの女性のようなバブリーなロシア人は良くも悪くも海外(外国人)に関心を持つ人が多いのです。



そして私の嫌な予感は的中します。

ロシア人女性 「どこから来たの?」

まるこ「日本人です。モスクワに住んでいます」

ロシア人女性 「日本、いいわね。日本には興味があるわ。」

まるこ「ありがとうございます」

ロシア人女性 「あなたはロシアワインを注文したわね、珍しい」(なぜヨーロッパ産のワインを注文しないのと聞いていると解釈)。

彼女はスペインの白ワインを注文。私は最近のロシア産のワインはイタリア、フランス、スペインのワインにも負けていないと思います。自国のワインを飲んでもいいかなと思うのですが、国産よりもヨーロッパのワインの方が単純に良いと思っているロシア人が多くいます。

まるこ 「私はロシアのクラスノダール地方のワインが好きです。日本人にも美味しいロシアワインのことを知って欲しいと思っています>

残念ながら私のささやかな皮肉は通じなかったようでスルーされます。

ロシア人女性 「あなたの時計素敵ね、どこのブランド?」

まるこ 「セイコーです。日本のブランドです」

ロシア女性 「セイコーのことはもちろん知ってるわ、日本の有名なブランドね」

まるこ 「あなたのロレックスも素敵ですね」

私は彼女が自分のロレックスに触れて欲しそうなことはすぐに分かりました。ただ、スプリングドライブという日本が誇る唯一無二の技術が搭載された私のグランドセイコーの時計が彼女のロレックスより性能が優れている可能性が高いことを自慢したかったのですが、ぐっと我慢します。

今回のロシア人のように物の本質を見て欲しいと思うことがよくあります。ロシアでトヨタレクサスの車が人気であることは日本人として嬉しいのですが、メルセデスやBMWにはないレクサスの繊細な良さを理解しているロシア人は多くありません。これはロシアはソ連崩壊からまた年数が経っていないのでまだ海外のモノや文化に慣れていないことが背景にあると思います。私は実のところ日本の繊細な技術やおもてなしの心は欧米人よりロシア人により理解されると思っています。

いつか飛行機の隣りの席のロシア人がグランドセイコーの自慢をしてくれる日もそう遠くないことを願いつつ、モスクワシェルメチボ空港へ着陸です。




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