ドラマ「半沢直樹」をみて考えるべきこと
更新日:2020年8月11日
ドラマ「半沢直樹」の第二弾が始まりましたが、今回の視聴率もなかなか好調のようです。私も「半沢直樹」ファンの一人であるのですが、このドラマを観るたびに強く思うことがあります。そしてこのドラマをこれから社会に出る学生の皆さんに観ていただきたいと思います。私がそのように思う理由をお話ししたいと思います。
★このドラマはなぜ人気があるのか?
「半沢直樹」がとても人気があるのはなぜでしょう。出演している俳優陣が個性的で素晴らしくメリハリのあるドラマだからかもしれません。しかし、私はこのドラマの人気の理由は現在会社勤めをしている多く視聴者がドラマの背景、内容に共感しているからだと考えています。
このドラマを観ていない方のために少しだけ内容に触れておくと、主人公は大手銀行に勤務する会社員で、顧客や同僚ではなく自分の保身のことばかりを考えている銀行の経営陣や古い会社の体質と戦っていくものです。ドラマの設定は少し大げさな部分はあるものの、こういった内容に多くの人が共感するということは、自分が勤める会社でも少なからず同じようなことがあると思っているからではないでしょうか。実際に日本の特に大手企業には少なからず半沢直樹の勤務する銀行に似たような状況がある会社も少なくないと思います。ドラマの中で主人公の半沢直樹が若手の部下に組織と世の中はこうあるべきだという信念が何かを以下ように言っています。
♢ 正しいことが正しいと言えること
♢ 組織の常識と世間の常識が一致していること
♢ ひたむきで誠実に働いたものがきちんと評価されること
これに対して部下は「当たり前のように聞こえますが、奥が深いですね」と答えています。何気ないワンシーンでしたが、私は大切なことが凝縮されているワンシーンだと思いました。これまで多くの日本の大企業をみてきた私の経験から言えることですが、残念ながら日本の企業にはこういった当たり前の環境が整っていない会社が少なからずあるのです。これから社会に出ようとしている若い人たちはこの半沢直樹のい当たり前の環境がある会社に入社するように努める必要があります。
★どのように会社を選択すればよいのか?
正直に言えば、入社前の学生には就職活動という限られた時間と機会の中で、会社の「本当の姿」を確認することは難しいと言えます。ただ、会社の良い面もそうでない面もあらゆる方法を使って情報収集することが大切だと思います。インターネットで情報収集するのもいいのですが、一番良いのは実際にその会社で働いている社員の話を聞くことです。大学のOB、親戚、友人などのネットワークを使って可能な限り、その会社で働く人に会って話を聞くことだと思います。OB/OGと会うことは自分をアピールする場だけではなく、その会社のことを知るための重要な機会であることを忘れてはいけません。OB/OGには会社での業務内容、会社の将来戦略、会社の良いところなどを聞く人が多いと思いますが、それだけではなく、会社の改善すべき点なども遠慮なく聞いて良いと思います。これから何十年も働くかもしれない会社のことをいろいろ聞くのは恥ずかしいことではありません。聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥ということになります。
★自分で考えるべきこと
半沢直樹のコメントから言えますが、大切なことは実際に自分がどのような顧客に対してどのようなビジネスをしたいかが大切です。私が過去に書いた記事(就職活動で大切なこと:大企業VS中小企業)自分自身が誇りを持てる製品やサービスを持っている会社であれば、心から顧客に自社の製品やサービスを勧めることができるし、社会への貢献もできるかもしれません。自分が頑張ってやった仕事に対して適正な評価を受けられるかどうかは、実際にその会社の社員に聞けばきっと教えてくれるでしょう。
★社会に出てから考えるべきこと
自分の会社に半沢直樹の勤める銀行のような好ましくない社風があることを多くの人が分かっている場合、問題なのはそういう風に感じている社員が、何ら声をあげないことです。一人ではできることが少ないかもしれませんが、同じように考えている会社の同僚や先輩/後輩と一緒に声をあげれば、何かが変わる可能性があります。「長い物には巻かれろ」という気持ちではいつまでも自分が納得できる仕事をすることができません。皆さんが会社に入った後は、こういった古い会社の体質をできる限り変えていく努力もしなければならないとも思います。大袈裟に聞こえるかもしれまえんが、これはこれからも日本(人)が豊かであり続けるためには必ず必要なことだと思います。
会社の規模や知名度だけで自分が入社する会社を選択することは避けましょう。迷ったときは、半沢直樹の言葉を思い出してみてください。
Have a good life!
